ティッピング・ポイント―いかにして「小さな変化」が「大きな変化」を生み出すか
- 作者: マルコムグラッドウェル,Malcolm Gladwell,高橋啓
- 出版社/メーカー: 飛鳥新社
- 発売日: 2000/02
- メディア: 単行本
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想定読者は、バスらせたい人と思われる。 バズらせるには、どうしたらいいだろうか? snsで発信すればいいか?それなら、すぐできる。しかし、バズらせるのは、簡単ではないだろう。なぜなら、snsで発信する人は星の数ほどいるが、そのなかでバズるのはごく僅かだ。
この本は、バズのヒントになるだろう。 この本では流行の幾つかの例を挙げ、そのメカニズムに、迫ろうとしている。 流行の例は、エイズ、ハッシュパピー、エアマックスなどバラエティに富んでいる。 ハッシュパピーは、犬の絵をあしらったアパレルのブランド。何の事はない犬の絵のブランドがなぜ突然、流行したのか。
その一つの洞察は、人々の口コミネットワークには、構造があるということだ。そのネットワークは、フラットではない。フラットとは、ネットワークの構成人員が、必ずしも平等でないということだ。 口コミのネットワークには、中心になる人物がいる。通常の何十倍もの知り合いがいる人物をコネクタと本書で呼ぶ。その他、メイベン、セールスマンなど、口コミを、起こす重要な人物がいる。 そういった人物たちが中心、あるいは、上流におり、それ以外の人たちは、相対的に周辺、または、下流にいる。 そのように構造化されているのが、口コミネットワークだ。そして、その少数の影響力をもった人々が大きな影響を及ぼす。それが「少数者の法則」だ。 本書から導き出せるのは、口コミを起こしたいとき、口コミネットワークの中心の人物に、アクセスするのがいいと言える。
また、その他にも「背景の力」「粘りの要素」など、流行を引き起こす条件ともいえる概念が、例を交えて、説明される。その例が非常に魅力的であり、著者はそれらの例を慎重に吟味していく。流行した例と流行しなかった例、それらの分岐点は何か?
さて、流行のメカニズムはわかってきた。では、自分はこの口コミネットワークにどう接するか?どのように流行のメカニズムにどう接するか、問われているのである。 別の観点からいえば、自分の立ち位置をこの口コミネットワークの上で、どうポジショニングするか、それが問われている。例えば、自分はいまはあまり人付き合いがないが、周り比べて圧倒的に知人が多いコネクタになってみるとか?
文庫版もあるよ。
急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫)
- 作者: マルコム・グラッドウェル,Malcolm Gladwell,高橋啓
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2007/06/23
- メディア: 文庫
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