おじさんプログラマの子育てデスマーチ日誌

ソフトウェア開発者が会社や家庭での問題を乗り越えていく記録。本当は働きたくない。リアルな日記と子育てアイディアを配信します。

バズらせたい人の必読書。『ティッピング・ポイント』でバグに至る口コミの構造を知る

ティッピング・ポイント―いかにして「小さな変化」が「大きな変化」を生み出すか

ティッピング・ポイント―いかにして「小さな変化」が「大きな変化」を生み出すか

想定読者は、バスらせたい人と思われる。 バズらせるには、どうしたらいいだろうか? snsで発信すればいいか?それなら、すぐできる。しかし、バズらせるのは、簡単ではないだろう。なぜなら、snsで発信する人は星の数ほどいるが、そのなかでバズるのはごく僅かだ。

この本は、バズのヒントになるだろう。 この本では流行の幾つかの例を挙げ、そのメカニズムに、迫ろうとしている。 流行の例は、エイズ、ハッシュパピー、エアマックスなどバラエティに富んでいる。 ハッシュパピーは、犬の絵をあしらったアパレルのブランド。何の事はない犬の絵のブランドがなぜ突然、流行したのか。

その一つの洞察は、人々の口コミネットワークには、構造があるということだ。そのネットワークは、フラットではない。フラットとは、ネットワークの構成人員が、必ずしも平等でないということだ。 口コミのネットワークには、中心になる人物がいる。通常の何十倍もの知り合いがいる人物をコネクタと本書で呼ぶ。その他、メイベン、セールスマンなど、口コミを、起こす重要な人物がいる。 そういった人物たちが中心、あるいは、上流におり、それ以外の人たちは、相対的に周辺、または、下流にいる。 そのように構造化されているのが、口コミネットワークだ。そして、その少数の影響力をもった人々が大きな影響を及ぼす。それが「少数者の法則」だ。 本書から導き出せるのは、口コミを起こしたいとき、口コミネットワークの中心の人物に、アクセスするのがいいと言える。

また、その他にも「背景の力」「粘りの要素」など、流行を引き起こす条件ともいえる概念が、例を交えて、説明される。その例が非常に魅力的であり、著者はそれらの例を慎重に吟味していく。流行した例と流行しなかった例、それらの分岐点は何か?

さて、流行のメカニズムはわかってきた。では、自分はこの口コミネットワークにどう接するか?どのように流行のメカニズムにどう接するか、問われているのである。 別の観点からいえば、自分の立ち位置をこの口コミネットワークの上で、どうポジショニングするか、それが問われている。例えば、自分はいまはあまり人付き合いがないが、周り比べて圧倒的に知人が多いコネクタになってみるとか?

文庫版もあるよ。

急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫)

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